講師コラム

エピソード2

その子は、一緒に受けた二人の友人と最後の合格発表に来ていた。今まで発表のあった学校はすべて落ちている。一緒にいる三人の中で自分が一番できないことも自覚していた。

「あったー!」一人の友人が顔をクシャクシャにして叫ぶ。
「ない・・・」もう一人が信じられないふうで、くずれ落ちそうに嗚咽する。

 彼女自身は、自分の番号が当然ないことを確認しながら、涙が出ない自分にとまどいを覚えた。

 一人になった帰りのバスの中・・・。
 急にポロポロ涙が流れ出すのを彼女は止めることが出来なかった、と言う。
「二人は本当に頑張っていたから泣けたんだ。それに比べて、二人と同じ所を受けたいと思っただけで、自分は勉強なんて怠けていた。結果がどっちになったって、というより落ちるとわかっていたから、ちっとも悔しくなかった。だから、わたし一人だけなけなかったんだ」。
 そう思った時、自分の情けなさに涙があふれてきた。

「両親に何度言われても、ただうるさいなあと思うだけで、口答えばかりして勉強しようとしなかった自分 ―。本当に心から両親にごめんなさい。と思いました」。

 彼女は真剣に高校受験に取り組み、第一志望の県立千葉高校に合格。一橋大学を卒業した。

龍馬進学研究会への資料請求・お問い合わせはお気軽にどうぞ

  • 047-470-0059
  • お問い合わせフォーム
pagetop